賃貸管理クレーム日記

2005年より続いている賃貸管理担当者による日記です。 賃貸管理の他に売買、相続案件の対処等々いろいろ経験中。 人間ドラマ連続のブログ記事には同じような状況の方も多くいらっしゃることでしょう。 日記の枠を超えた考えさせられる物語を毎日更新でお届けしています。

2013年04月

4月終わり・・・

本日30日は4月の最終日です。

ゴールデンウィークの前半が終わり、暦通りの会社は3日間出勤して4連休なんて感じでしょうか?


自分も昔は1週間くらい連休でキャンプとか行ってた気がするのですが、今年は1日から4日までがお休みです。


で、休み前と休み明けは忙しくなります。


今日(30日)は、午前中解約立会2件、昨日発生した漏水事故を対応している管理課S君の対応が長引くと午後にも1件追加、その後2時から測量事務所と新規取得した土地の分筆関係の打合せ、終わったら先日媒介が届いた一戸建ての調査で役所周り、その後古貸家のリフォーム打合せ、最後に町内会の役員さん宅に集金した町内会費を届けに行きます。


写真 2 (2)努力の甲斐あって、一番うるさい熱心な役員さんが担当しているアパートに関しては全員から徴収できましたので、褒めて頂きたい所ですが、今日も話が長いような予感がしてます。

多分、話するのが好きなんでしょうね

最後の一件は勤務先まで集金しに行きましたよ・・・







と、言うことでこれからバタバタ状態に突入しますのでこの辺で



終わったら飲みに行くと思います

日頃の使い方・・・

昨日は突然死された入居者さんの解約立ち会いがありました。


他県からお仕事の都合で単身赴任で入居されて約2年。


しばらく前に体調を崩し、休職してご実家で療養中だったそうですが良くなってきた感じの時に心筋梗塞で亡くなられたそうです。


解約には80代のお母様と奥様が立ち会われました。


まだ亡くなられて日数が経っていないので重たい雰囲気です。


お母様は2日前にお孫(入居者の息子)さんの運転する車でアパートに来て細かい片付けや各種の手続きをされていました。


夜遅くに3時間かけて家に帰り、昨日はお孫さんが仕事で来られないので奥様と電車で来られたそうです。


「お昼くらいには引越業者が来て2時には荷物が出し終わる」

そう言われたので、2時に立ち会いに伺いました。


が・・・


全く引越が終わっていません


クマ  「この度はご愁傷様です。 解約の立ち会いに来たのですが・・・」


お母様  「ホント突然のことで辛くて辛くて・・・ 」


クマ  「引越屋さんまだ来てないんですね」


奥様  「そうなんです、さっき電車乗ってたら連絡が来て7時くらいになっちゃうって」


お母様  「こっちは来るだけで大変なのに2日連続でクタクタですよ」


クマ  「そうでしたか では家具が置いてある部分は引越が終わってから見ますので見えるところだけチェックさせて下さい」



淡々とチェックさせてもらい、食器棚やベットで隠れている部分に問題がなければ敷金でクリーニングと畳の表替え費用が精算できる話をしました。


写真 (48)入居者さんの取り付けたウインドウタイプのエアコンやカーテン、居室の照明器具を取り外すようにお願いしたのですが、どれが最初から付いていたのかわからないとの事で、全て確認して教えてあげました。



賃貸に住んだこと無いみたいで説明しなかったらトイレや洗面所の照明器具まで持っていかれちゃうところでしたよ






働き盛りのご主人様が亡くなって、気持ちの整理がつかないところでの手続きとなりましたが、ヤニ汚れとか微妙な感じの不具合が無くて良かったです。


最近、同じように入居者さんが亡くなって相続人さんと原状回復費用で揉めた案件がありましたが、同じ居住年数でもヘビースモーカーさんの場合は問題が大きくなります。


スモーカー割増賃料とか考えた方がいいとか思っていますが、やっぱり借りている物は大切に使って欲しいものですね。


何よりも大家さんに迷惑が掛かるのと、悲しんでいるご遺族相手にお金を請求するのは嫌なものですので・・・


今回の入居者さんは、ホント丁寧に使っていてくれてありがたかったです。


入居者さんのご冥福をお祈りします。



さて、本日は先日より対応している町内会費の件で役員さん宅を訪問してきます。

思ったよりも回収できているので、怒られる筋合いは無くなった感じかと思っているのですが、どうなりますでしょうか


ではまた

金額よりも気分?

昨日は、3月に全空になってしまった管理しているアパートが満室になりました。

2DKの4世帯なのですが、同じ時期にパタパタ出ちゃった感じです。


実はこの物件、7年前に自分が仲介して今のオーナーさんに売ったのですが、このオーナーさんとの付き合いは10年以上前からになります。


当時、築30年くらいの古貸家の賃貸客付け相談に来られていて、雑談の中で「パソコン買ったけど何ヶ月も箱開けてない」と言われセッティングしてあげた事がお付き合いの始まりでした。


自分、2005年の後半からブログ始めたので、それより古い記録はブログで残っていないのですが、2006年に書いた記事で6年前と書いてあるので2000年の出来事だったと思います。




2a55ea66結局、このアパートの購入の他、他県の所有物件の売却、他県の滞納者の追い出し地元の物件の売却、古貸家に住んでいる老人入居者さんの引越し等、たくさんの案件に関わらせて頂きました。








このオーナーさん若い頃から投資が好きで、アパートを建てたり株に投資したり資産を増やされてきました。



もう不動産もお金もいらない・・・


残すところ相続を円滑に進めることがご自分の役割だと言ってます。


詳しく言えませんが、これ以上お金なんかいらないと言ってる人ほど持っている土地が買収されてお金が増えちゃったりします。


ほんと羨ましい限りです・・・




で、このオーナーさんとアパートが全空になった3月の中旬に打合せをしました。


クマ  「タイミング悪く全部空いちゃいましたよ」


オーナー  「なんか楽しくないねぇ 売っちゃおうかな」


クマ  「全部空いてるとアパートとして売ると安くなるし更地にして売っちゃいますか?」


オーナー  「いくら位になる?」


クマ  「坪単価で計算すると◯◯◯◯万円くらいで解体費が200万くらいと仲介料がかかります」



オーナー  「そっかぁ 別にお金が欲しい訳じゃないし、面白くないから持ってることにするよ」


その後、空室は面白くないとの事で、すぐに満室にして欲しいと言われたので4室のうちリフォーム前の1部屋を1LDKにするプランで実行させてもらいました。


と、同時に賃料も見直す事になったのですが、「すぐに決まる賃料でいいよ」と言われたので営業と相談して現状よりも8千円ダウンで募集を開始しました。


昭和の築で賃料も安い地域なので通常の2DKと改造後の1LDKの賃料UPが5000円程度です。


で、昨日最後のお客さんが決まり満室になったので訪問しました。


クマ  「満室になりましたよ!」


オーナー  「お〜 良かったよぉ やっぱり空きがあるってのは嫌なものだからね」


クマ  「全空状態から1ヶ月ちょっとですので早い回復ですよ」


オーナー  「だよねぇ まぁ賃料安すぎた感じもあるけど気持ちの問題だからね」



写真 2 (13)結局1LDK化リフォームを1部屋した他は賃料の下げだけで入居が早まったのだと思います。


「下げれば決まるの当たり前だろ」







と、たまに言われる立場なのですが、貸したい人と借りたい人の希望が釣り合う金額を見抜くのは難しいです。


上場株式みたく気配値がわかって微妙な調整ができれば良いのですが、賃貸物件の賃料なんて出来高が異常に少ない株みたいなものです。

供給過剰な地域とか物件的に特徴の無い築古物件は、売出値に魅力が無ければ成約しないのが現実かと思います。


とは言っても、ほとんどのオーナーさんはローンがあるわけで、簡単には下げられないのも現実かと思います。


こちらとしても賃料を上げることが仕事なので悩ましいところなのですが、金額よりも気分的なタイプの大家さんが所有する物件は早く満室にして競争相手から除外した方が良いのでしょうね。




さて、本日は突然死された入居者さんの解約立会が予定されています。

部屋で亡くなられた訳では無いのですが、立ち会ってくれるお母様は相当お辛い様子ですので気が重いです。


ではまた

稼げてるんだから

写真 4 (4)なんとも良い感じのタイル貼り風呂です。


昨日は、丁寧に使われた年代物古貸家の解約立ち会いがありました。

シャワー付ってことが救いですね・・・












写真 5 (3)トイレも見事にタイル貼りです。

この水色に石目の入った模様が今となってはとても新鮮に感じます。

退去者は60代の男性の一人暮らし。

定年になって実家に戻られるそうです。









写真 1 (5)この方が住んでいた期間は13年くらいなのですが、ガスコンロやエアコン等が残置されています。

懐かしい木目調のエアコンです。









写真 2 (4)使えるんですか?

と、聞いたら使えるとのことで驚いたのですが、さすがに次の代に引き継ぐ事はできないです。

リモコン(有線式)に時計表示が無いのに時刻セットボタンがあったので不思議に思い電源を入れてみました。








写真 1 (4)エアコン本体に時計がついていたんですねぇ


コンピューターコントロール と書いてありますので当時の最新型なのだと思いますが、暖房機能が無かったです










丁寧に使われていたので、入居者さんには契約書の条項以外の請求はありませんが、床が沈んだり壁紙系も古さがにじみ出てきているので、大家さんの家に今後の事を打ち合わせをしに行きました。

大家さんは年配の女性です。


クマ  「ご無沙汰してます、10年以上お会いしてなかったですね」


大家  「あぁ 言われてみれば10年位前に会った気がするよ」


クマ  「貸家の解約立ち会いしてきたんですけど、今後のリフォームをどうしようかと思いまして」


大家  「そうねぇ 壊して新しいの造ろうかしら」





何か、昨日のブログに書いた通りの展開になってきました



クマ  「もう古いですからね、今まで良く稼いでくれたと思いますよ」


大家  「あっ でもその前に話があるのよ、そっちの相談に乗ってくれるかしら?」



何かと思って聞いてみると、この貸家があるのは、長めの私道の突き当りです。

大家さん他数件で道路を共有しているのですが、元々この大家さんの所有地を売却したそうです。

そのうちの一人で、貸家の隣接地を所有する戸建の所有者から、「土地を買わないか?」と持ちかけられているそうなのです。


話を詳しく聞いてみると、戸建の所有者は60年以上前にこの大家さんから土地を買って家を建てたのですが、道路の持分が無いんだそうです


今では考えられませんが、道路とか関係なく家を建てられた時代だったそうで、今となっては再建築ができませんし道路の利用だって問題にならないとも限りません。


当然ながら地続きで道路に対する持分も持っている大家さんに買い取ってもらうのが無難です。


実は自分、先月にこの逆で道路付けのない土地に関して買取をお願いする側で売買を成立させたばかりです。


今度は買取を持ちかけられる側での対応がして欲しいとの事になり、相談を受ける事になりました。

当然ながら「高く売りたい」「安く買いたい」との間に挟まれて調整をつける仕事になります。


大家  「と、なるとこの貸家は新築とかしないで駐車場にしちゃった方がいいかも知れないわね」


クマ  「そう言う考えもできますねぇ  しばらく話がまとまるまで手を付けるの止めておきますか?」


大家  「う〜ん でも焦って買う程の事じゃないから貸家の方は普通のリフォームで見積もっちゃって下さいよ」


クマ  「わかりました、床を直してクロス張り替える程度にして貸し出しますかね」


大家  「そうしてちょうだい、敷地が増えたってお金が増える訳じゃないんだから」


クマ  「お客さん付けてから取り壊すって事で明け渡し交渉なんかすると大変なので定期借家契約にしておきますかね?」


大家  「住んでるうちは壊すつもりないから、どうせなら風呂とかトイレも今時のリフォームで見積もってちょうだい」



結局、建替えしても小さな敷地なので賃料がそれほど増える事はないので今の古貸家を修理して次の入居者が退去した当たりに取り壊す方向になりました。


とりあえずリフォームをして、隣地からの買取交渉に関しては持ちかけが再度あったら対応する事になりました。

次は、リフォームの見積りを持って訪問する予定ですが、どう進んで行くか楽しみです。


古い物件は建替えに関しても話が出てくるので接点を持っておきたいところです。


ではまた
人気ブログランキングへ
不動産用語検索
不動産用語集::R.E. words::
Google AdSense


過去記事
ブログ内検索
Google

WWW クレーム日記
人気ブログランキングへ
不動産用語検索
不動産用語集::R.E. words::
ブログ内が検索できます。
Google

WWW クレーム日記
あやちゃん先生と対談させて頂きました。


株式会社シー・エフ・ネッツ
不動産投資のCFネッツ
Profile
クマ
不動産販売会社で7年間マンション・一戸建販売を経験。
その後、賃貸管理が中心の不動産会社にて10年間クレーム対処担当者として経験を積みました。
平成18年10月16日より株式会社シーエフネッツに転職。
平成18年12月1日〜平成19年5月31日まで株式会社月極倶楽部に勤務してサブリース・マンスリーマンション運営業務を行う。
平成19年6月1日〜8月31日まで。
オーナーズエージェントオペレーションセンターにて全国区でクレーム受付業務を行う。
平成19年9月1日よりシーエフネッツ本店勤務
プロパティマネジメント事業部元マネージャー
平成21年12月1日より埼玉県久喜市シーエフネッツ加盟店ベルデホーム株式会社 勤務
令和5年4月 代表取締役就任
(保有資格)
特定行政書士 
全米不動産管理協会認定
CPM(不動産経営管理士)
マンション管理士
公認 不動産コンサルティングマスター
宅地建物取引士
賃貸不動産経営管理士
管理業務主任者試験合格(未更新)
上級相続支援コンサルタント
相続対策専門士
2級FP技能士・AFP
第四級アマチュア無線技士
第三級陸上特殊無線技士
第二種電気工事士
二等無人航空機操縦士

IREM JAPAN 会員
日本ファイナンシャルプランナーズ協会会員

本名:熊切伸英


取材履歴
(平成20年11月)
フジテレビ カスペ「お客様は王様かよ」に「賃貸クレーム担当者密着」で約17分出演。
(平成21年2月)
テレビ朝日 「スーパーモーニング」に「クレーム担当者密着」で約13分出演
(平成21年4月)
テレビ朝日 「スーパーモーニング」に上下階騒音トラブルのインタビュー出演
(平成21年5月)
テレビ朝日 「スーパーJチャンネル」「薄型テレビ購入者密着取材」で約5分間出演
(平成22年2月)
日本テレビ 「NEWSリアルタイム」「クレーム担当者密着」で約15分間出演

出版関係

平成22年4月から平成23年3月まで「月刊満室経営新聞」連載
平成22年10月「助けてクマさん!賃貸トラブル即応マニュアル」出版
平成23年5月より平成24年5月まで「週刊住宅」連載
平成30年2月「帰ってきた 助けてクマさん!賃貸トラブル即応マニュアル」出版
連絡先
kumakiri324@gmail.com