きのうは7月末までにご自宅を明け渡さないといけないBさん(75歳 女性)の新居探しをしてきました。


買主は売買代金を払い売主は物件を明け渡す。


a736495cすごく単純な話しですが、55年間住んでいた家は増築を繰り返して160平米超の大きさとなり、大量の荷物があります。

物に関しては大金払って業者さんに撤去依頼する予定ですが、高齢で独り暮らしのBさん自身の引越は難易度が高いです。





6月中に新居を決定するのが、自分の中のスケジュールですのでBさん宅を訪問する度に賃貸物件の資料を持参して絞り込んで行きました。


Bさんには老人ホームに入所しているお母様(Aさん 99歳)がいて、週に2回くらい市内にある施設へタクシーで通っています。


一番最初に聞いていた希望は施設に通いやすい現在住んでいる市内であること。


最低限の荷物を持っていくとの話でしたが、ご先祖様系の物品、絶対に捨てたくない高級タンス、ベット等、持っていくものをリストアップしてもらうと2DKでは無理な事がわかったので、3DK以上で物件をピックアップ。


市内の賃貸相場が、8万円くらいなのですが、Bさんの年金や生活費を考えるとかなり貯蓄を切り崩して生活しなければ苦しい計算となります。

しかも、民間のアパートだと「高齢者歓迎」のところしか入居できる可能性が低いです。

それでも賃料が相場より高かったり、バス便も無い古戸建だったりします。

賃料と、高齢者OKで言えば市営住宅が一番安かったのですが、空きが回ってくるのに数年かかるかも知れないと言われてしまいました。



クマ  「Bさんの年金から計算すると家賃8万円は厳しいですよ」


Bさん  「どうせすぐ死んじゃいそうだから貯金切り崩すよ」


クマ  「5年も経つと貯金が無くなりますよ」


Bさん  「あらぁ 80歳くらいまでは生きてる気がするから困るわねぇ」


クマ  「お母さん長生きしてるんだからBさんも100歳まで元気な可能性ありますね」


Bさん  「じゃぁクマさん言ってる家賃の安いところにするしかないねぇ」



そんな感じで、お母様の施設に電車で通える場所で賃料の安い東京と反対方向へ電車で30分の場所にあるUR(旧公団)の3Kの物件を案内することになりました。

「駅から1分!」が、この団地の売りなのですが、「敷地入口まで1分」なだけで、案内した物件は駅から徒歩15分くらいかかります。

まぁ大きな分譲地とかマンションなんかでは良くある話ですね


写真 1 (2)まず、電話で案内のアポを取って、物件を管轄する案内センターに鍵を取りに行きます。

「窓を開けたら閉めて」とか「ブレーカー上げないで」とか「トイレ使わないで」とか一通り説明受けて案内開始。





正直、Bさんは今まで戸建暮らしが長いので、借家暮らしにかなり不安があります。

自分としてはエレベータ無しの物件なので1階がオススメだったのですが、お友達から「絶対に1階はやめたほうがいい」と言われたらしくて、「2階限定」となってしまいました。


運良く1室だけ2階が空いてました。


写真 4「階段が登れなくなったら施設の世話になるからいいのよ」

その通りなのでしょうね。

自分、焦らせるのは好きじゃないのでBさんがどんな反応をするか様子見してました。










写真 5「畳が多くてすごくいい感じよ」

6帖・4.5帖・3帖の和室3室タイプが気に入ってくれました。

「押入れも多いし和室が一番よ」





何か、リフォーム提案の定番が「洋室化」的な流れの中で、畳屋さんが喜ぶ場面に立会えました


風呂もシャワー&追い焚き付きだし台所もお湯が出る。

こんな事でも感動してくれる事に感動です


今のご自宅が築55年の木造ですのでリフォームしてある築40年の物件が輝いて見えたのだと思います。


さっそく案内センターへ戻って予約手続き。


契約までにあと2回ほど大きな支社に行かないといけないそうですが、とりあえず1歩前進です。


Bさん、軽く決めてくれたような感じがしますが、長年住み慣れた地域を離れて知らない場所で初めての賃貸住まいですので心の中では大きな決心をされたのだと思います。


7月末の決済完了まで気が抜けませんが引き続き頑張ります!



さて、本日は仕事の後に物件が満室になったオーナーさんから食事に誘われています。

明日、定休日なので飲み過ぎ注意ですね