IMG_2762スマホをiPhone7Plusに買い替えてから5ヶ月経過しましたが、やっとポートレート機能の使い方がわかってきました。

今回の写真は空家に残置されたペヤングですが、2枚のレンズでピントがあっている部分とボカス部分を分けて被写体を強調してくれるんですね。



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きのうは、成年後見人に選任された司法書士の先生が、売却予定の空家の室内が見たいと言うので案内してきました。

この案件の詳しい経緯はこちらのブログ記事でご確認頂ければと思いますが、
(経緯)
昭和40年 売主さんのお父様が亡くなる
平成5年  兄(A)が亡くなる
平成9年  兄(B)が亡くなる
平成15年 兄(C)が亡くなる
平成28年 兄(D)が亡くなる
上記に関して全く相続登記の手続きをしていなかった。

売主さん(60代男性)は、5人兄弟の末っ子で、今回取引した建物には、20代の頃まで住んでいて、以降は他県に引越して上記兄(D)が最後に住んでいたそうです。

お兄様(D)は去年病院に入院して亡くなったとの事。

平成28年8月 兄弟で残されたのは自分だけとの認識で土地建物の売買契約を締結して、決済までに上記の相続登記をしようと思って戸籍を遡ったところ、全く知らないお父様の結婚歴と腹違いの姉がいることが発覚

仕方なくお姉さんの現在の住所を探し出して自分と一緒に突撃訪問。

事情を話して売却に関してハンコ代程度を払い分割協議書を作成しようと思ったところ、お姉さんが認知症であることが判明。

成年後見人を付けなければいけない状態だとわかり、裁判所への申請に時間が掛かるので決済期日までに引渡しが出来ない事が確定し、売買契約を合意解約。(但し、後見人選任後に契約を復活してくれるとの事)

平成28年10月 市役所経由で成年後見人の選任をしてもらおうと試みたが、お姉さんに子供がいて市役所からの通知を無視する事で、行政経由での手続きを断念

平成28年11月 司法書士より、裁判所に後見人申立の手続きをお願いしてもらう。

平成28年12月 家庭裁判所の面談

平成29年2月  家庭裁判所の審判確定

平成29年3月  成年後見人引受が決まる

と、言う感じで問題発覚から半年ちょっと掛かって成年後見人を付ける事ができました。

で、今回はもう一つの問題があります。

この物件の取引金額が固定資産税評価額の約半分となっている事を後見人さんに理解して頂けるか・・・

売主さんだって、安くしたくないに決まってきますが、後見人さんとしては、被後見人であるお姉さんの財産を安く売ったとなれば問題となってしまうおそれがあります。

この土地、市街化調整区域の中でも寂しい所にあって、下水どころか浄化槽も無い物件です。

浄化槽設置に関しては、長い距離道路を掘削して側溝がある場所まで工事するのにかなりの費用が掛かりますし、セットバックするに当って、土砂の流出をさせない工事が必要であったり、その他いろいろ手間とお金が掛かる感じです。

買主さんは不動産業者なので、そこら辺を計算しての取引額となったのですが、一番痛かったのは再建築の条件として「区画形状の変更を認められなかった」事です。

敷地が300坪もあるのに分筆できないし、居宅しか建てられません。

だから、固定資産税評価額よりも安いと言う事を、書面でわかりやすくまとめて概ねOKを頂いたのでホッとしたところで最後に室内の状況が見たいとなっって案内してきたのでした。
(話が長すぎました・・・)


IMG_2763クマ 「雨漏りしてたりボロボロなんですよ」

後見人 「思ったより凄いですね」

クマ 「建物には価値がありません」

後見人 「そうですね、これじゃ解体するしか無いです」





IMG_2751クマ 「じゃぁ帰りましょうかね」

後見人 「いえ、室内の財産を見に来たので」

クマ 「金目の物なんか無いですよ」

後見人 「一応、調べてもいいですかね?」





IMG_2793後見人さんは、タンスや食器棚、仏壇置場の扉まで開けて念入りに調べ出しました。
解体する準備で、仏壇や思い出の品を売主さんが引き取っていますが財産価値があるような動産は残っていなかったとの事です。





40分くらいかかって室内のチェック完了。


IMG_2766今度は敷地内にある小屋の中が見たいとの事・・・

クマ 「売主さんゴミしか無かったって言ってましたよ」

後見人 「なんか、ドアに応接室って書いてありますね」





IMG_2770クマ 「こう言うプレート貼っちゃう人がいるんですよ、貸家なんかで社長室とか貼ってはがせなくなっちゃうとか」

後見人 「そうなんですか・・・」








IMG_2781結局、応接室には年代物のブラウン管テレビとビデオデッキがあるだけでした。

後見人 「ありがとうございました、捨てるものばかりって事ですね」

クマ 「そうです、不動産も説明した通り、固定資産税評価額で計算する倍率地域の評価よりも思いっきり下回らないと売れないですから」

後見人 「わかりました、近々に裁判所に報告して許可もらいますので、その後で売買契約を復活させて下さい」



1時間も掛かってしまいましたが、半年以上ストップしていた案件の先が見えてきました。

裁判所の最終判断が3週間位かかるとの事なので、多分決済は来月だと思います。

今回の一件で、「相続人が自分しかいない」と言われても、相続登記は、売買契約の前に終わらせないと危ないって事が良くわかりましたよ。

良い経験になりました・・・


ではまた明日


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