「こんな大変な人は滅多にいないでしょ?」

と、売主さんに言われて、「ホントですよ」と言いたかったのですが、「勉強になりましたよ」と返しておきました。


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BlogPaintきのうは、1年8ヶ月掛かって売却できた古家ありの土地の決済がありました。

市街化調整区域内で道路が細くて本下水どころか浄化槽も無い汲み取り物件ですが、300坪を超える広さで勝負した感じでした。
再建築は出来るのですが、300坪あっても制限が厳しくて、客付けが難しかったです。



で、そんな条件でも加工して転売する自信がある業者さんから買い付けが入り、売買契約を締結したのが去年の8月。


6c522a65売買契約して1ヶ月後に決済予定で、その間に今まで放置していた相続登記や建物内に大量に残置された不用品を撤去する予定でした。







「両親も死んじゃってるし私以外の兄弟も亡くなってるから問題ないよ」



c5b88086との話だったのに、70年以上前に売主さんのお父様がお母様とは違う女性と結婚していた時期があり、お子さんが1人いた事が発覚したのです。

お子さんと言っても現在70代後半のおばあちゃんなのですが、売主さんから見ると姉にあたります。




結果、相続登記をするだけでなく遺産分割協議をする必要が出てきて、お姉様の居場所を探り当てて突撃訪問したところ認知症である事が判明し、1ヶ月では決済が出来ないことがわかり合意解約


50年間で5回の相続があっても一度も登記手続きをしてこなかったツケが回ってきたと言うことなのでしょう。

その後、成年後見人の申し立て手続きを市役所側で出来ないか打診して、お姉様の子供と話がつかなかったとの事で行政からの申し立てを断念。

売主さんの費用で家庭裁判所に申し立てをして成年後見人が専任されるまで約6ヶ月も掛かってしまいましたが、ありがたいことに同じ買主さんと再契約が出来たのが7月でした。

成年後見の手続きに関してはこちらに記録してありますが、結果として専門職成年後見人と言うことで、申し立てをお願いした先生とは違う司法書士の先生が専任されて、その後昨日の決済までお付き合い頂いてます。


自分の知らない兄弟がいた上に、成年後見人を付けないと取引出来ない状態をクリアした訳ですが、今回は更にお父様から受け継いだ土地の持ち分と、半血兄弟から受け継いだ建物の登記持ち分の算定が複雑で、その計算を基に売主さんとお姉様で売買代金の取り分と諸費用の負担を割り振りして、更には譲渡所得税の納税予定金額までキープするような解説書を作らないといけませんでした。

当然の事ですが、お姉様の為に仕事する成年後見人さんには「まぁいいじゃないですか」的な事が通用しないので、1円単位で出させて頂きましたよ。

何か、通常の取引の数倍は神経使った感じがしますが、その分勉強になったのが良かったと思っています。

やはり苦労すると得るものがある訳ですね。


さて、あっと言う間に8月が終わり本日より9月です。

毎月1日には「今月こそは◯◯をやる!」的な勢いが出る日ですので、前向きに頑張りたいと思います。

ではまた明日


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