「ハウスクリーニング業者から水が噴水みたく噴き出してるって電話来たので現地行って来ます」

と、朝の始業前に管理課W君より報告が来ました。

一棟物管理物件4階の空室が決まり、ハウスクリーニング業者が作業を行うところだったそうですが、止水栓で止まるだろうと思っていました・・・


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20分後、管理課W君より慌てている声で電話が来ました。

W君 「ヤバいです、4階から滝のように水が出てて受水槽のポンプのスイッチ切って止めました」

クマ 「えっ 下の階とか被害ありそうなの?」

W君 「メチャクチャありますよ! 既に1階のテナントと2階の部屋で天井から漏ってるって言われて大騒ぎなのでヘルプが欲しいです」


101 天井から水漏れ2ドキドキしながら現地へ行ったところ、既に1階のテナントさんの天井にある蛍光管付近から水が垂れている状態な事を確認して、4階から1階まで貫通する相当な水量であることがわかりました。

このマンション、1階がテナントで2・3・4階が住居です。







1階エントランス水浸し2-2まずは、大変な事になったお詫びと、止水の為に断水している事を伝えて問題個所へ

被害の無い部屋の方には単純に「水が出ない」との問題となるので、そちらも伝えないといけないのです。

現地の階段や廊下にはW君が言う通り滝のように水が流れている状態でした。





403・404メーター今回の原因、わかりやすいように無傷な隣室の給水管の写真で説明すると、ハウスクリーニング業者さん(女性)が、水道メーター上部にある止水栓を回したところ、水が噴き出して体を張って栓を閉めたそうですが、全く水が止まらない状態だったそうです。








クマ 「これって、止水栓を閉めたら水が止まるんじゃないの?」

業者 「必死に閉めたんですよ! 全く止まらなくてWさんが到着するまでパニックだったんです」


当初は原因がわからなかったので疑ったような聞き方をしてしまいましたが、クリーニング業者さんは大変な被害者&被害復旧の功労者でした・・・

取りあえずは受水槽ポンプの電源を切り水を止めたのですが、全室断水状態ですので早期に復旧させなければなりません。

と、同時に漏水中の部屋に対する対処をしないといけない訳ですので実に緊迫した状態になりました。

在宅中の入居者さんには訪問して状況説明と被害確認、会社からは外出中の入居者さんへ電話で状況報告と室内に漏水被害がある可能性を伝えました。


腐食部分アップ2-2そして、いつもの水道業者さん登場。

問題配管の断熱材をはがしてみると止水栓の上部付近が腐食により折れている状態だと判明しました。

水の流れ的に送水している側が止水栓より上なので、栓を閉めても止まらない訳です。






こう言う大規模漏水系の作業手順としては

1.漏水個所を突き止める
2.漏水を止める
3.漏水個所の修復
4.被害のある部屋の拭き取り作業等
5.後日あらためて被害の確認とお詫び対応
6.濡れた部分の乾燥後に物理的復旧作業


と、簡単に書くとなるのですが、1〜4は素早く同時に行う事が理想です。

何よりも後を引いて大変な状態になるのは、物理的な問題から派生する人的な感情の問題ですので、被害当日にいかに対処したのか&その後のフォローが重要なのです。

そして、以降の処理は保険会社も絡めての対処となります。


エントランス電話線水浸し今回は、3階入居者さんの室内が一番被害が酷く、クリーニング業者さんと当社のスタッフでふき取り作業をしましたが、その他共用廊下にある電源やネット関係の配電盤にも水が入ってしまったので、こちらに関しても休み明けに専門業者に見てもらうよう手配しました。









復旧後朝の9時に漏水が発生して、問題個所の確認と入居者さんへの報告、見える部分での被害復旧が終わり、最終的に水道業者さんに配管交換を終えてもらい断水から復旧したのがお昼ちょっと前だったので、3時間で8割方の対処が完了したと言う事です。

動いたスタッフは、自分も入れて現地で4人、社内から不在住戸に電話してもらった感じですので5人掛かり+クリーニング業者さんと水道業者さんなので総勢7人。








4階拭き取り清掃中2素晴らしいチームワークで早期に対処出来たと思いますが、まだまだ居室部分とテナントさんとの被害復旧に関して調整業務が続くことになるでしょう。

もちろん物件オーナーさんにも状況報告して、いかに大変な状態だったか認識してもらっています。








パイプメーター側腐食自分、こういう系の報告の際はiPadを持って行き写真や動画を見てもらうのですが、今回の原因は水道管の腐食です。
オーナさんには、全室の水道管の被覆をはがして腐食状況を確認してダメな部分は交換する了解を得ました。

このマンション、築20年ちょっとなので、そんなに古くは無いのですが、自分が確認した限りでは他の部屋の配管と違って管を支える枠がグラついていたので最上階の終端で結構な水圧での振動で劣化が加速したのでは無いかと思います。

腐食がこの部屋だけで終われば良いのですが・・・








今回の漏水、3連休の初日と言うことで通常は各業者さんが休みなのですが、休みでも動ける専門業者さんをキープすることの大切さも強く実感します。

「漏水事故は土日に発生する」ってのは見事な賃貸管理あるあるですので、管理会社や自主管理オーナーの皆様は土日でも対応できる業者さんの開拓をしておくべきでしょう。


ホントいろいろ経験できる仕事ですね。



ではまた明日


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