昨日、国土交通省より「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を策定しましたとのプレスリリースがありました。


55fd1ed9このブログには初期の頃から「部屋で死んじゃった系」のトラブルが登場していますが、宅建業者としても賃貸管理業者としても「納得できない」「処理が変じゃないか」等々思う分野なのです。

今回のガイドラインに法的な拘束力は無いのですが、原状回復のガイドライン(今回のはこっちじゃないです)などは、発表当初ボロボロに言われていた記憶がありますが、今では立派な判断材料になっていることを考えると強力なお手本になることは間違いありません。





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2021年の5月に、今回のガイドライン策定にあたっての意見募集があるとのことで、自分も投稿で意見させて頂きましたが自分的に一番気になっていたのが、「知っている重大なことは伝えるべき」と言うことです。

そこら辺の絡みを短縮して言うと、宅建業者が取引に当たって事故物件サイトを見るべきかと言うことになると思います。

時代が変わり、かなり一般的になった事故物件サイトは見る人は見ると言うものかと思いますが、クチコミ的情報が載っていたりしますので正直言って本当に正しい情報なのか不明なものもあると思います。

事実を知っていれば言うべきだと自分は思っているタイプですが、ホントかどうか不明な情報は伝えるべきでは無いと言う判断も正しいと思ってます。

そこら辺を、今回のガイドラインでは間接的ですがハッキリと書いてくれています。


<調査の対象・方法>
1009・宅地建物取引業者が媒介を行う場合、売主・貸主に対し、告知書等に過去に生じた事案についての記載を求めることにより、媒介活動に伴う通常の情報収集としての調査義務を果たしたものとする

・宅地建物取引業者は、原則として、自ら周辺住民に聞き込みを行う、インターネットサイトを調査するなどの自発的な調査を行う義務は無く、仮に調査を行う場合であっても、亡くなった方やその遺族等の名誉及び生活の平穏に十分配慮し、特に慎重な対応が必要。



と、言う調査の線引きをして頂いた事は、自分的には一番の大きな発表だと思います。


その他、今回の要点は以下の通り

(告知について)
「原則」
宅地建物取引業者は、人の死に関する事案が、取引の相手方等の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合には、これを告げなければならない。

「例外」
【告げなくてもよい場合】
 敖詑濕據η簀禺莪】取引の対象不動産で発生した自然死・日常生活の中での不慮の死(転倒事故、誤嚥など)。
※事案発覚からの経過期間の定めなし。

◆敖詑濕攫莪】取引の対象不動産・日常生活において通常使用する必要がある集合住宅の共用部分で発生した^奮阿了燹ζ端貔響歸が行われた,了爐発生し、事案発生(特殊清掃等が行われた場合は発覚)から概ね3年間が経過した後

ズバリで書いてませんが、この部分を解釈すると自然死以外の死(自殺や殺人、特殊清掃が必要なほど放置された自然死と考えられます)があった場合の告知期間は3年と読めます。


【賃貸借・売買取引】取引の対象不動産の隣接住戸・日常生活において通常使用しない集合住宅の共用部分で発生した^奮阿了燹ζ端貔響歸が行われた,了
※事案発覚からの経過期間の定めなし


ここまでが、原則で、更に強調があります。

告知について
・告げなくてもよいとした 銑の場合でも、事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案は告げる必要がある。

告げなくてもよいとした 銑0奮阿両豺は、取引の相手方等の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合は、告げる必要がある。

・人の死の発覚から経過した期間や死因に関わらず、買主・借主から事案の有無について問われた場合や、社会的影響の大きさから買主・借主において把握しておくべき特段の事情があると認識した場合等は告げる必要がある。

・告げる場合は、事案の発生時期(特殊清掃等が行われた場合は発覚時期)、場所、死因及び特殊清掃等が行われた場合はその旨を告げる。

<留意事項>
・亡くなった方やその遺族等の名誉及び生活の平穏に十分配慮し、これらを不当に侵害することのないようにする必要があることから、氏名、年齢、住所、家族構成や具体的な死の態様、発見状況等を告げる必要はない。

・個々の不動産取引においては、買主・借主が納得して判断したうえで取引が行われることが重要であり、宅地建物取引業者においては、トラブルの未然防止の観点から、取引に当たって、買主・借主の意向を事前に十分把握し、人の死に関する事案の存在を重要視することを認識した場合には特に慎重に対応することが望ましい。


上記は、ガイドラインの概要を掲載して自分の思った解釈を書いたものですが、更に詳しい情報は、以下のリンクよりご確認下さい。

宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン(概要)



「死んじゃった系」の問題は物理的に完全なリフォームをしたとしても「気持ち悪い」とか「縁起悪い」的な人の内心の問題であることが、自分的にはしっくりいかないことの大きな原因でした。

考えてみれば、他人様の心の感じ方の問題を「こう考えるべきだ」と言い切ることなど出来ないのでしょう。

「どう考えようと自由だけど、裁判例や専門家の意見を参考に作ったガイドラインはこれだよ」と、お手本をまとめて頂いたことは大変大きな進歩だと自分は思います。


ガイドラインの策定には多くの専門家の方が関わられて、苦労されて発表に至ったのかと思います。

ホントありがたいことで現場実務者として感謝申し上げます。




ではまた明日


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