つづき物となってしまった汚部屋&高齢者Aさんの案件

一番大変だったのは、部屋に執着しているAさん(80代男性)ご本人の施設への引越しだったのですが、ご本人さんの病気の進行により社会福祉協議会さんの力を借りて病院へ入院してもらった以降は流れ作業的に進んでいました。


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自分の仕事としては、Aさんの引越しサポートなのですが、そのためには明け渡しが成り立つように残置物(99%ゴミ)の撤去と、大家さんがどこまで原状回復を求めるかの調整が必要となります。

元々、Aさんには、「ゴミの撤去代だけでは無く、便器交換だとか腐らせてしまったキッチンや床の張替え等々、破損した部分の修理代を払わないと大家さんがかわいそうだ」と伝えてあり、「わかっている」とは言われていました。

しかしながら、今回の入院費用と介護施設への入所関係費用をAさんの貯金から払った為に貯金が無くなったと言うことで、大家さんからは「あまり無理を言いたくないので出来る範囲で我慢します」と言われていました。

こう言うパターンは珍しい感じですが、「出来ることはしますが、争うことはしたくないです」とお互いに言っている状態でした。


なので、まだ施設行きに納得していなかった年末に預かったゴミ撤去費用と、20年前に預かった敷金を原状回復費用として充当する旨の合意書を作ることにしてAさんに伝えた形です。

この合意書の内容説明と署名を社会福祉協議会の担当さんに託していたのですが、自分的には口達者なAさんが何かしら言い出すのでは無いかと心配していました。



が・・・


担当さん 「Aさんと病院で会って来ましたよ」

クマ 「ありがとうございます。 どうでした?」

担当さん 「はい、あの書面の内容で大丈夫と言うことでご署名と印鑑押してくれました」

クマ 「そうですか〜 敷金返せとか言われないかドキドキしていましたよ」

担当さん 「いえいえ、大家さんに迷惑掛けて申し訳なかったって言ってましたし、クマちゃんにもよろしく伝えて欲しいと」

クマ 「そうでしたか〜 ホント良かった、これで撤去屋さんと清掃屋さんに発注かけられます」


担当さん 「Aさん体調も顔色も良くなって、来週施設へ入所するの楽しみにしているって言ってました」

クマ 「病院にも施設にも行かないって凄かったのに、ほんと社協さんのお力添えのお陰ですよ」

担当さん 「で、クマさんにプレゼントがあるんですよ」



と、言って渡されたのが、A4サイズの用紙に大きくプリントアウトされたAさんの顔写真。

少し前までの風呂に入らなかった頃とは全然違う、さすが元銀行員と言う知的で貫禄があるお顔です。


まぁ ブログへの掲載はやめておきます・・・



PXL_20230311_053317824昨日は、受け取った合意書を大家さんに届けに行って、今後の撤去と清掃作業の流れを説明して現地対応できるように鍵BOXを設置してきました。
大家さん的には建物も古いので、ゴミと水回りの撤去と排水系の塞ぎをして、特殊清掃に近いクリーニングをして開かずの間にするとのこと。

現在、他にも高齢入居者さんがいらっしゃるそうで、恐らくはその方が退去したら取り壊しされるのかと思います。




クマ 「ほんと今回はAさんが部屋で亡くなる寸前だったようなものですから、病院に入院してくれて良かったですよ」

大家さん 「ですよね・・・ クマさんに対応してもらわなかったら部屋で亡くなって大変だったと思ってます」

クマ 「自分、今回は社会福祉協議会の担当さんがサポートしてくれたお陰で話が進んだって感謝してますよ」

大家さん 「そうよね・・・ 日常の買い物まで手伝ってくれてたし、病院に行くの拒んだりしてたの説得してくれたりホント感謝よね」

クマ 「Aさんも大家さんに感謝してるって言ってましたからお互い良かったんですよね」


大家さん的には損害がある話ですが、20年の間、遅延はあっても滞納なく住んで頂いた訳で、最後に追加で撤去費用をキープ出来ていたことで、「部屋で亡くなったよりは全然マシ」との感覚があったことでしょう。

クマ 「そうだ、社協の担当さんAさんの写真くれたんですけど大家さん欲しいですか?」

大家さん 「え〜 こんな大きな写真いらないわよ・・・ でもだいぶスッキリして良い顔になってるじゃない」


その後、Aさんの顔写真を見ながら思い出を語る場となりました。

汚部屋&高齢者の退去案件、残すは残置物撤去と清掃完了を持って終了の予定です。




ではまた明日


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