賃貸管理クレーム日記

2005年より続いている賃貸管理担当者による日記です。 賃貸管理の他に売買、相続案件の対処等々いろいろ経験中。 人間ドラマ連続のブログ記事には同じような状況の方も多くいらっしゃることでしょう。 日記の枠を超えた考えさせられる物語を毎日更新でお届けしています。

2013年10月

忘れちゃもったいないです。

きのうの台風27号が過ぎ去って今朝は久しぶりの快晴です。

秋晴れの空は物件写真を撮るのに最適です。

写真 4証明写真なんかもバックが青かったりすると何となく良く見えたりするのですが、やっぱり綺麗な空の色は建物のイメージが良くなるものですね。


←ゴミ処理工場です・・・







斡旋図面の写真があまりにも良すぎて現地に行ってガッカリされちゃうのもどうかと思いますが、見た目を良くするのは大切ですね。


何だかんだで10月も終わりそうなのですが、今年は10月の初めまで暑かったので秋が短そうです。


「今月末までに退去する」


そんな約束をしている滞納者が2件いる事はブログに書いていましたが、実はもう1件います。

こちらは戸建ての貸家で、滞納2ヶ月目に入ったので「払えないなら退去して下さい」と言ったら「わかりました」と言われました。

以前より遅延癖があり、かなりの汚部屋感だったので気にしていたのですが・・・

賃料が安い古貸家で保証人も近所に住んでいる親なので、滞納金回収も問題無さそうですが、あまりにも素直なのでブログネタにもできませんでしたよ

と、言うことで今月は

騒音トラブル元→退去完了
滞納者1→29日立会予定
滞納者2→31日立会予定
滞納者3→31日までに立会予定

と、4件の追い出し調整業務を実行しています。

一番難しかった騒音トラブルが終わったので後は時間の問題ですが、予定通りに終わって欲しいものです。



なんか10月が早いなと思っていましたが、1年も早いんですね・・・

ブログを書いているお陰で、今月何やっていたのか簡単に思い出せますが、もしブログ書いていなかったら思い出せる事の数が少なくなっていたと思います。

f26c6834昨日は騒音トラブルを解決した物件のオーナーさん宅へ訪問して、追い出しの苦労話とかで盛り上がったのですが、「いい勉強ができたね」と、言ってもらいました。







自分、経験値を上げる事にやり甲斐を感じるタイプなので、単純にお疲れ様でしたの意味で「ありがとう」と言われるよりも「対応テクニックが上がったね」と解釈してもらえたのが嬉しかったです。


ではまた

一筆と一言、どっちが重い?

ほんとドラマですねぇ・・・

昨晩は10月末退去に向けて追い詰めている滞納者Aさん(60代男性)と、会って話がしたいと言うAさん宅の大家さん夫婦(60代)で打ち合わせをしました。

現在3ヶ月滞納なので、追い出し期間としては普通の速さだと思っていますが、大家さんにとってはお金が入って来ないし引越してくれるのか不確定で夜も眠れない状態との事です。

既に月末に退去する旨の念書を出させているのですが、大家さんのご主人さんは「許せない」と言う気持ちと「強引にやり過ぎて自殺でもされたら困る」のミックスで血圧が上がり夫婦喧嘩が続発しているそうです。

アパート経営の感覚ある大家さんと、自宅を貸しに出している大家さんでは少し割り切り方が違います。

特に原状回復系の話で説明するのが大変なのですが、滞納の時も単純に追い出せると思われている場合があります。

その都度わかりやすく説明させてもらうのですが、「退去させる」のと「お金を回収する」の2点がセットです。

滞納者も自費で引越しするので、滞納家賃を後回しにして引越し費用を貯める状態になるのですが、この費用を滞納金として回収すると引越しが出来なくて悪循環となります。


中には「退去させないで、少しずつでも回収して」との事を言われる大家さんがいます。

それはそれで言われた通りやりますが、長い目で見ると「早い時期に退去させれば良かった」となる事が多いです。

ですので、常習者となりそうな場合は「退去させましょう」と提案するのですが、どちらにしても大家さんには迷惑な話です。

b8d02762滞納者のAさんと、大家さんの奥様とは夏に安否確認で入室した時に対面していたのですが、その時のAさんは痩せていてフラフラ状態だったので弱々しいイメージでした。

あれから2ヶ月経って、体調も良くなり一回り大きくなった感じです。








写真打合せ場所は会社の応接だったのですが、大家さんご夫妻が先に到着されて自分と話をしているところへAさんが到着しました。








Aさん  「どうも〜 こんな夜にすみませんねぇ 忙しくて時間が作れなくて」

ご主人  「はぁ? 忙しく働いてるのに家賃が払えないってどう言うことなの!」

Aさん  「いやそれは引越しのお金も必要ですし・・・」

ご主人  「引越しの方はどうなったの?」

Aさん  「住み込みで働ける場所を知人に探してもらっているのですが、なかなか無くて」

ご主人  「何をやってたんですか! お金は払わない引越しは出来そうもないなんておかしいでしょ!」

クマ  「Aさん、滞納金は保証人さんにも請求するけど引越しだけはAさんにしか出来ないんですよ」

Aさん  「はい・・・部屋のタンスとか大きい物は捨てましたが、金属系の仕事道具とかが残っていまして」

クマ  「それを処分できれば明け渡しできるって事ですかね?」

Aさん  「移動するにも移動先が無いので・・・」

クマ  「金属だったら買取してくれる業者さん知ってるから紹介しますよ」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・長いので省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ご主人  「とにかく31日までに出ると、いまここにいる3人の前で約束して下さいよ」

Aさん   「・・・    」

ご主人 「・・・    」

奥さん 「・・・    」

クマ   「・・・    」

沈黙が1分くらい続きました。

ここで、自分が無理やりAさんに答えさせると、Aさんの発する言葉の価値が減ります。

自発的に話し出すまで我慢です。

更に1分くらい経過しても沈黙しています。

今までまじめに働いてきた60代の男性ですので社会経験や人生経験は自分より豊富なのだと思います。

これだけ言葉に出して約束するのをためらうと言う事は、重たい事として感じているのでしょう。


Aさん  「31日に退去します」

ご主人  「その日に鍵を受取りに行くけどいいですね?」

Aさん  「はい・・・」

クマ  「では、当日立会に行きますので、それまでに片付けお願いします」


結構な時間話をしていましたが、Aさんも覚悟が決まった感じです。

Aさんが帰った後、奥様より変な事を言われました。

奥様  「どうでしょう、今のやりとりでAさんが首吊ったりしないでしょうか?」

クマ  「えっ 大丈夫だと思いますけど」

ご主人  「私、かなり言葉使い悪かったですよね・・・」

クマ  「一応全部録音してありますから

ご主人  「・・・ いつの間に


写真 1 (3)自分、会話を録音している時はかなり丁寧に話をします。

もし本当に万が一の事があった時に「脅された」なんて遺書でも書かれちゃった時には録音データが役に立つと思います。






まぁ普段から口は災いの元ですので発言には気をつけないといけませんね


さて、本日は台風の影響でお天気が最悪です。

夜中に地震もあって自然災害の怖さを身にしみて感じていますが、何事も起きないことを祈ります。

ではまた

会ってみたいですか・・・

バカにしてるよね・・・

今月末での退去を宣告している滞納者Aさん(60代 男性)ですが、未だに引越し先が見つからない状況です。

リサイクルショップの話をしたり、粗大ゴミの回収日程を確認しているので引越すつもりはある感じですが引越し先が見つからないとの事。

取引先が倒産して収入が無くなったので、滞納金を払って引越代金まで工面するのは難しいです。

こうなる事は予想できたので大家さんにも事前に打合せして「引越しを優先させる」との結論を出したので自分もそのつもりでAさんを追い込んでいました。

Aさんの部屋は大家さんが住んでいた分譲マンションの1室を貸した部屋です。

大家さんもアパート経営とかの感覚ではなく、自宅を貸している感覚なので、イレギュラーな事には慣れていません。

特にAさんは6年間滞納が無かったので今回の状況がすごく特別に感じていらっしゃいます。

賃料を払わないのはAさんなのですが、「督促が甘いんじゃないのか」とか「バカにしてる」なんて自分が言われてしまうと、結構ストレスが溜まるものです。

大家さん  「3ヶ月も入金しない状況を許してるなんてバカにしてるよ!」

クマ  「バカにしてるのはこっちじゃなくてAさんなんですよ!」



と、イライラしていると口が悪くなると言うか、我慢が足りなくなります。

退去優先で交渉していると丁寧に説明していましたが、引越代が先で滞納金の支払いが後回しになっているのにご立腹の様子です。

ここらへんは理解できるのですが、督促を強くやって追い詰めすぎて部屋で自殺でもしたらどうするんだと言われてしまいました。

クマ  「強くやってると言っても丁寧な言葉でやってますし、脅すような事はしていませんよ」

大家さん  「部屋で死なれたら困るし、Aさんの事情ってのも有るんだろうし・・・」

クマ  「淡々と月末退去で進むしか無いんですよ、保証人から滞納金が回収できるかもしれないし」

大家さん  「・・・ Aさんと会って話を聞いてみたくなったけど会わせてもらえるかな?」

と、言うことで今日の夜、大家さんとAさんで面談することになりましたが、大家さんは滞納金の回収が心配なのと同じくらい、同世代のAさん自身のことも心配されています。

情を入れずに淡々と交渉するのが管理会社の役割だと思いますが、部屋で死なれちゃったりしたら、大家さんから責められちゃいます。

普段は大家さんと滞納者が面談するなんてさせないんですけど・・・

どうなりますでしょうかね




さて関東地方にも台風が近づいてきています。

写真 2 (2)前回の台風で某物件の共用電源のブレーカーボックスのフタが飛んでいっちゃったのでフタだけ交換しようと思ったらボックス丸ごと交換が必要だと言われてしまいました。










写真 1 (2)隣にあるブースターのボックスも割れちゃっていたのですが、こちらも元からの交換が必要なのだそうです。









フタだけ交換すれば良いと軽く考えていましたが、電気屋さんが言うには受け側にもヒビが入っていたのでアパート全体の電気を切って工事するそうです。


BlogPaintアパート全体を停電させるので予告が必要となりますが、1週間後の工事になるって事で、雨除けにビニールを巻いてきましたよ。







今回の台風27号も26号と同様に激しいみたいですので被害が出ない事を祈ります。


ではまた

伝統継承

自分が住んでいるのは埼玉の北東部なのですが、暴走族が出没します。

未だに暴走族がいるのも驚きですが、規模が小さくなっても活動しているようで、調べてみると伝統を継承しているような雰囲気です。

歴史の中では確かに暴走族と言うのも文化の一つなのかも知れません。

多分、自分が中学生くらいだった30年前位には様々な団体があって社会的にも問題だったと思います。

そんな団体も昔の規模で残っている所が減り、少数で活動を継承しているような状態みたいです。

いくら伝統を継承していると言っても他人様に迷惑を掛けてはいけませんよね・・・

市内でも駅前ロータリーに数台の単車で現れて、爆音を轟かせて消えていく行動をしていますが、目的は威嚇してグループへの恐怖感をアップさせている感じでしょうか?

まぁ、うるさいのは迷惑ですが、取り締まるのは警察の仕事ですので一市民としてはノータッチな分野かと思います。


が・・・


なんか自宅近所のアパートに立派な暴走族仕様の単車が置いてある事に昨日気が付きました。

そう言われてみれば、最近何度かこのアパートの前に若者が座っていたのを目撃していました。

今朝もアパートの敷地内に駐車していますので、遊びに来たって感じではなく引越してきたのでしょうね・・・

ただ、爆音に関しては聞こえて来ないので自宅の周りには迷惑を掛けないように配慮しているのかも知れません。

恐らく、このアパートの入居者は管理会社に苦情を入れていると思います。

「家の近所では音を出さないようにしています」なんて言われても、普段よそで爆音出しているんだからイメージが悪すぎます。

アパートでは迷惑を掛けていないけど、「他所で迷惑を掛けている」&「威圧感がある存在」と言うのがやりにくいところです。

まぁ、空室対策的にもテナントリテンション的にも暴走族の単車が敷地内に置いてあったら賃貸経営の妨害となるのは間違いありませんのでアパートでも迷惑を掛けていると言う事です。

このアパートの管理会社や大家さんは、どんな対応をとるのでしょうか?


自分の管理している物件では無いのですが、苦労している担当さんや大家さんの気持ちを考えると重たい気分になります


さて、本日もいろいろミックスして仕事が詰まっています。

新しい問題が発生しない事を祈りながら頑張ります。

ではまた
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あやちゃん先生と対談させて頂きました。


株式会社シー・エフ・ネッツ
不動産投資のCFネッツ
Profile
クマ
不動産販売会社で7年間マンション・一戸建販売を経験。
その後、賃貸管理が中心の不動産会社にて10年間クレーム対処担当者として経験を積みました。
平成18年10月16日より株式会社シーエフネッツに転職。
平成18年12月1日〜平成19年5月31日まで株式会社月極倶楽部に勤務してサブリース・マンスリーマンション運営業務を行う。
平成19年6月1日〜8月31日まで。
オーナーズエージェントオペレーションセンターにて全国区でクレーム受付業務を行う。
平成19年9月1日よりシーエフネッツ本店勤務
プロパティマネジメント事業部元マネージャー
平成21年12月1日より埼玉県久喜市シーエフネッツ加盟店ベルデホーム株式会社 勤務
令和5年4月 代表取締役就任
(保有資格)
特定行政書士 
全米不動産管理協会認定
CPM(不動産経営管理士)
マンション管理士
公認 不動産コンサルティングマスター
宅地建物取引士
賃貸不動産経営管理士
管理業務主任者試験合格(未更新)
上級相続支援コンサルタント
相続対策専門士
2級FP技能士・AFP
第四級アマチュア無線技士
第三級陸上特殊無線技士
第二種電気工事士
二等無人航空機操縦士

IREM JAPAN 会員
日本ファイナンシャルプランナーズ協会会員

本名:熊切伸英


取材履歴
(平成20年11月)
フジテレビ カスペ「お客様は王様かよ」に「賃貸クレーム担当者密着」で約17分出演。
(平成21年2月)
テレビ朝日 「スーパーモーニング」に「クレーム担当者密着」で約13分出演
(平成21年4月)
テレビ朝日 「スーパーモーニング」に上下階騒音トラブルのインタビュー出演
(平成21年5月)
テレビ朝日 「スーパーJチャンネル」「薄型テレビ購入者密着取材」で約5分間出演
(平成22年2月)
日本テレビ 「NEWSリアルタイム」「クレーム担当者密着」で約15分間出演

出版関係

平成22年4月から平成23年3月まで「月刊満室経営新聞」連載
平成22年10月「助けてクマさん!賃貸トラブル即応マニュアル」出版
平成23年5月より平成24年5月まで「週刊住宅」連載
平成30年2月「帰ってきた 助けてクマさん!賃貸トラブル即応マニュアル」出版
連絡先
kumakiri324@gmail.com