「買主さんは土日に契約希望なんですけど大丈夫ですかね?」
と、仲介活動中の中古マンションを案内した買主側業者さんに言われました。
クマ 「土日に契約って買主さんが土日しか休みとれないって意味ですか?」
業者 「いや、今度の土日に契約設定してもらいたいんです」
クマ 「急ぎますね、売主さんの都合もありますし、契約書類の準備も急がないと何とも・・・」
業者 「決済を9月末までに完了したいんですよ、融資の件もあるし、とにかく早くして欲しいんです」
クマ 「わかりました、極力ご希望に添えるように頑張りますので、買付申込書を流してくださいね」
何か、悪い話では無いと思いますが、重説や契約書の作成も当社でするタイプなので、急いで準備することにしました。
突然の急ぎ案件ですが、トラブル系の突発案件よりは全然マシです。
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そんな感じで重要事項説明書の作成に取り掛かりだしたのですが、売り出しに当たって管理規約等々一通りの書類を用意していたのに、売主さんが持っている設計図書や住宅性能評価書の確認が必要となることが判明しました。
この物件の売主Aさん(女性)、いつも電話すると出てくれない感じで、Aさん側から電話をしてきた時以外、電話では話せない状態です。
13年ほど前に、当社のN店長が接客した時には60代くらいの女性だったとの情報なので、今はお仕事している年齢では無いと思いますが、出かけていることが多いとは聞いていました。
なので、郵送でのやり取りが多いのですが、仲介活動を始めてからは、「必ず着信履歴があったら折り返すよう」念押ししてありました。
午前中、2回ほど着信を付けていたところ午後2時くらいに折り返しの電話がありました。
クマ 「折り返しありがとうございます。 マンションの方申し込みが入りそうなんですよ」
Aさん 「あら、それは良かった。 早く売りたかったんで嬉しいわ」
クマ 「それが、まだ案内した感触で買主さん気に入ってる段階なんですけど、早ければ土日に契約したいって事で急いで契約書類作ってるんです」
Aさん 「そうなの、ずいぶん急ぐわね・・・ 私、何すればいいのかしら?」
クマ 「契約の話は確定したらお知らせしますけど、あのマンション買った時に権利証とか契約書類一式あったと思うんですけど、確認したい書類があるんですよ」
Aさん 「不動産の書類は取ってあるけど、どれが何の書類とか言われても自信ないのよね」
クマ 「ですよね、なのでご自宅まで取りに伺おうと思ってまして、ご都合はいかがでしょう?」
この売主さん、港区のタワーマンションに住んでいて、グーグルマップで確認すると実に良い場所なので、自分には想像も出来ないような資産価値がある物件なのでしょう。
ぜひとも、ご自宅を拝見したいと思ったのですが・・・
Aさん 「来なくてもいいですよ、今から私が書類持ってお宅の会社に行くから」
クマ 「え〜 電車で1時間以上かかりますから大変ですって、ご都合に合わせて私が訪問しますよ」
Aさん 「私、いろいろ忙しいし、今なら暇してるから大丈夫よ、契約書類一式持って行くから待っててちょうだい」
と、言われてしまったので会社で書類作成しながら待っていると夕方になってAさん到着。
自分とN店長で書類を分析して目的の書類を見つけ、雑談タイム。
クマ 「なんか普段、お出かけが多いみたいですけど、お仕事されてるんですか?」
Aさん 「私、もう81歳なんで働いて無いのよ、毎日出かけてるのは歩かないと歩けなくなるからなの」
N店長 「え〜全然80過ぎに見えないです、お若いですねぇ」
Aさん 「そんなこと無いのよ、まだ動けるうちに終活しとかないとと思って焦ってるのよね」
いろいろ、昔話を聞かせて頂いたのですが、Aさんは元々地方の大地主の直系で、若い頃には一流企業に勤めて、その後転職で更にステップアップしてバリバリのエリートなOLさんだったようです。
定年退職した後に首都圏で分譲マンションを複数現金購入して賃貸に出す感じで生活しているそうです。
Aさん 「もう、他のマンションも持ってるのが不安になって来たから手仕舞いする時期なのよね」
N店長 「お手伝い出来ることがあれば他県の物件でも喜んで対応しますよ」
Aさん 「じゃぁ今のマンションが終わったら相談するからよろしくね」
と、言われて電車で帰られました。
何か凄い方もいるものですが、まずは今のマンションの売却を終わらせたいと思います。
が・・・
丸一日経っても買付申込書が送られて来ない・・・
このあと連絡してみますが、もしダメでも準備を進められたことは良かったのでしょう。
と、言うか事前に準備しておけって話ですね
ではまた明日