この仕事をしていて嫌な業務のひとつに安否確認があります。

何が嫌かって言うと数%の確率でブログネタに出来ない現場に遭遇するからです。

平均値を取った訳ではありませんが、自分結構お亡くなりになってる現場に遭遇することが多いような気がしますが、他の管理会社さんでも公にならないだけで経験されている方が多いのでしょうね。


入居者の事を心配した安否確認とは言え勝手に部屋に入るのは不法侵入になる可能性が高いのでお巡りさんを同行することが多いのですが、お巡りさんを呼ばないで入っちゃう事もあります。


危ないのは揚げ足取りする系の滞納者。


しばらく連絡がつかないからと言って勝手に入ったら刑事事件にするとか言われかねないので注意が必要ですので、そう言う系の時は絶対にお巡りさんと親族の保証人を同行します。


そうじゃない時は人命とスピード優先で社員だけで室内の安否確認をすることがあります。(判断は自己責任です)


きのうは、某アパートの入居者が通う大学の先生から「1ヶ月連絡が付かないので安否確認して欲しい」との連絡がありました。


東南アジア某国からの留学生で、若い女性です。


保証会社を利用していてこちらには滞納している情報が無かったのですが、保証会社に確認したら3ヶ月目に突入したとのことで、法的手続きを行う準備に入る段階でした。


電話も繋がらなくなっていたので国に帰ったのかな?


BlogPaintそんな話をしながら営業N氏と新人のO君を連れて現地へ行ってきました。

実は新人O君は、前回安否確認に同行してもらった時に見事本物の現場に遭遇したのでかなりドキドキしていました。







まぁ、逆に言うと本物と出会う場面など少ないので、管理会社の担当としての経験値が大幅にUPされたと自分は思っています。


写真特に死臭もしていないので、経験の為に新人O君に確認をしてもらおうと思ったのですが、鍵を開けたら部屋の電気が点いていたので自分が入室することにしました。

「◯◯さん 管理会社ですけど安否確認で入りますよ!」

玄関先から大声で呼びかけましたが全く返事がありません。






多分、電気点けっぱなしにして国に帰っちゃったんだろう・・・


そんな事を言いながら入室。


一番怖いのが風呂場を開ける時です。


風呂場で死後硬直してドアが開かなくなっちゃった現場の対応をしたことがあるので、人一倍風呂場にはトラウマがあります。


3人ともドキドキの状態で風呂の扉を開けようとして押した瞬間・・・






ガサガサガサ



奥の洋室から獣が暴れるような音が聞こえたのでビックリして室外に飛び出しました。


営業N氏も新人O君も部屋の外から自分の行動を見ていたので、突然部屋から飛び出した自分が死体を見て逃げたのだと思い腰が抜けるほどビックリしたそうです。(O君談)


クマ  「◯◯さん? 管理会社ですけど倒れていないか心配で入室しました」


・・・


間違いなく洋室から音が聞こえたのですが、汚部屋状態だったのでネズミでもいたのでしょうか?


もう一度入って確認しようと思った時、入居者ご本人が出て来ました。


クマ  「先生が◯◯さんが部屋で倒れてるんじゃないかって心配してたから確認に来たんだけど大丈夫?」


入居者  「・・・ 」(小さな声で)


N氏  「キャンユースピークイングリッシュ?」


英語が得意なN氏が日本語が通じないのかと思い英語で話しかけてみましたが、全く無反応です。


クマ  「日本の大学に留学するくらいだから日本語わかるでしょ?」


入居者  「・・・」(小声で何か言ってます)



ほんとに日本語がわからないのかもしれません。


写真 (12)こんな時に役に立つのがiPhoneに入れておいたGoogleの翻訳アプリです。

世界中のほとんどの国の言葉が翻訳できます。
こちらには正しく訳されているのか全くわかりませんが、たとえ単語が並んでいるだけでも意味が伝わったと思います。

「倒れていないか心配だったんです」とかいろいろ伝えて学校の先生へ連絡。







結局、お母様が近いうちに国から迎えに来てくれる事になったので、滞納の方はなんとかなりそうですが、学校に行きたくないと言っているので退学して国に帰ることになっちゃうでしょうね。


無事に生きていて良かったですが、変な時期に空室になっちゃうのは勘弁して欲しいものです・・・



さて、本日はファミリータイプの区分マンションにお住まいの借主さんから「部屋を買い取りできないか?」と持ちかけられたので詳細の打ち合わせをします。


オーナーさんは「金額しだい」と言ってますが、「金額しだい」って当然な話な訳で「安く買いたい」「高く売りたい」の間で調整が取れるかが問題ですね。


ではまた