10年前に売却相談を受けて査定したところ、「そんな金額じゃ売りたくない」と言う結果になり、賃貸で運用することになった一戸建がありました。

当時築30年でしたが、築25年の時に中古で購入したので「一番高い時期」に購入された物件でした。

賃貸に出すにあたって、それなりのリフォームをしたり敷地内の庭木・雑草の手入れをして10年間の定期借家契約を締結して賃貸していました。

で、昨日見事に満期を迎えての解約立会を完了しました。

写真 1 (1)入居者さんは10年の間、大きな苦情も言わず「古いんだから我慢します」みたいな感じで住んでいた様子です。

今年で築40年になる戸建てですので、あちこち問題がありますが、入居者さんから申し出てくれればオーナーさんも手を入れたと思うような不具合個所が多数ありました。









写真 1 (2)雨が降っていて室内も暗くなって築古独特の雰囲気を醸しだしています・・・

室内の問題は多数ありますが、どれも老朽化によるものなので入居者さんの過失とは言えません。








写真 5 (1)問題は、庭木の手入れ状況にあります。

賃貸借契約書上は、「除草・庭木の手入れは借主が行う」となっているのですが、自分が見る限りジャングル状態です






10年前にオーナーさんが敷地内をきれいに除草して、植栽もかなり短く剪定して貸しに出した事を自分は何となく覚えていたので、借主さん(60代奥様)に指摘しました。



写真 3 (1)クマ  「なんかジャングルに見えます・・・」

借主  「緑豊かな感じでしょ

クマ  「ご入居された時は松の木1本しか無かった記憶なんですけど」




借主  「私ね、こう言う緑が多いの好きなのよ」

クマ  「いや、植えられた木は撤去して頂くことになるんですよ」

借主  「あら、私が植えた木なんて無いわよ」

クマ  「え? 大家さんに聞くとわかりますけど確か松の木くらいだったと思いますけど・・・」

借主  「いえいえ、まだ小さかった木が大きくなっただけですから」


当時の写真があるとハッキリするのですが、撮ってなかったです


クマ  「まぁ どちらにしても庭木の管理は入居者さんがやる契約なので、大家さんと協議してご連絡しますね」

で、午前中に立ち会いをして、午後一番で東京にお住まいのオーナーさんが売却相談と現状確認のために来店されました。

オーナーさんは、入居者の奥様と同世代の女性です。

クマ  「現地に行く前に言っておきますけど、お庭の木がだいぶ育っちゃってる状態なんです」

貸主  「そうなんですか・・・ もう10年も経ちましたからね」

クマ  「確か貸しに出した時って松の木くらいしか無かったですよね?」

貸主  「いえ、他にもありましたけど短く剪定したんです」

クマ  「そうでしたか、すごく伸びすぎてジャングル状態ですから」

貸主  「10年も家賃払ってくれて感謝してますので、多少の事は目をつぶりますよ」


大家さんは、10年間文句一つ言わずに家賃を払ってくれた借主さんに対して、細かい請求をするつもりは無いと言われていました。

で、現地に車でお連れしたところ・・・



写真 3貸主  「え〜何これ お庭が無くなってるじゃない」

クマ  「はい・・・」

貸主  「借主さんに費用請求して下さい!」







なんかショック大きかったみたいです


その後、売却の査定を伝えて更にショックを与えてしまいましたが、しばらくの間、ご家族で検討して返答して頂けることになりました。

いずれにしても、植栽の撤去と剪定を早急に行わないとジャングル化が加速します。

ご近所から苦情が来ないうちに作業したいと思いますが、業者さんから見積取って退去者さんとオーナーさんで負担区分決めて調整とります。


貸すにしても売るにしても植栽が多いと言うのはプラスになったことがありません。

木には悪いですが、手入れの自信が無い人が住む時は撤去するのが無難だと自分は思います・・・


さて、本日は入居者さんとの調整作業を2件ほど行います。

1件は結構深刻なトラブル系、もう1件は戸建賃貸の買い取り交渉です。

「電話で説明しにくいので訪問させて欲しい」と、アポ取りすることから始めますが、管理会社から「話がある」とか言われるとドキドキしちゃう感じでしょうね。

ではまた