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「わからない事があったらGoogleで調べるように!」

もちろん上司として聞かれた事は答えますが、まずは自分で調べるってのも必要です。

今年の4月に入社した新人君には賃貸管理の基本を教えているつもりなのですが、まずは解約立会と、リフォーム、修理を中心に担当してもらっています。

入居者さん、大家さんとの関わり方を知り、建物の仕組みや不具合の修理テクニックを覚える。

ここら辺が基本かと思っています。

自分も長年やってきた事なのですが、人間関係の調整業務も建物の修理も奥深く、ケースバイケースであったり答えが一つで無い事があります。

その中でもわかりやすいのは修理系の業務でしょう。

直れば正解。

早ければ電話対応した時や、見に行ったその場で終了です。

しかしながら、なかなか直らない事もあるのです。


ここら辺、一番鍛えられるのが漏水の修理テクニックです。

水道屋さんではないので、管の接続まではやりませんが、一時的な拭き取り作業や漏水箇所の発見、入居者さん、オーナーさん、保険会社との調整業務を行う訳です。

中でも一番大変なのが、原因がわからない場合の対応です。

雨漏りに関しては、大雨が降ると漏れる形で、ほとんどが躯体(くたい:建物本体)に原因があります。

こうなってくると足場を掛けたり、大掛かりな防水工事が必要となるので、ほとんど専門業者さんに任せます。

よって、入居者さんと大家さんの間に入る調整業務だけを行う感じとなります。

あと、良くあるのが突発的な不手際での漏水です。

b05a1fb2わかりやすいのは洗濯機のホースが外れて水浸し・・・

これは保険対応できるので意外と気楽です。










307e34cf排水系だと、詰まらせた系はわかりやすいのですが、老朽化で排水管から漏れたとなるとかなり発見まで時間がかかります。

ただ、排水の場合は、どこの水回りを使うと漏れるのか、確認できるのと、使っていなければ漏らないと言うのが救いな感じです。




一番厄介なのが給水系です。

給水管のどこかで漏れが発生している。

f46215c0自分の管理している物件では、去年あたりからピンホール漏水が増えてきました。

これがまたユニットバスの点検口から手が届かない場所であったり、フローリングの下だったりと見えない場所で予測がつかない事がほとんどなのです。





で、現在継続中なのが、先月発生した3階建RCワンルームの2階から1階への漏水です。

連絡当初は、2階(元汚部屋)の洗濯機を使うと排水が逆流したので、洗濯機排水を疑いました。

2階の洗濯機を使わない期間を設け漏水があるか判定しますので、1階の入居者(現役汚部屋)には、「しばらく様子を見て漏れが止まるか判断します」と伝えていました。

多少は溜まっている水があるでしょうから、2日くらいは垂れると思っていました。

3日目に新人君が1階の入居者に連絡をしましたが、返答無し。

漏れなくなったんだと思い、ちょっと気を抜いていたのですが、1週間しても連絡が無いので、置手紙したところ「まだ漏ってます」との返事がありました。

そして、先週自分が決済や契約がありバタバタしていたので、新人君に任せて水道業者さんと徹底調査したところ、ユニットバスの洗面ボールの排水管から漏水している事を発見。

業者さんにより修理を行いました。

1階の入居者さんには、「今度は漏ってきたら早めに教えて下さい」と、伝えて数日経過。

全然連絡が無いのでしつこく連絡をしたところ「ドバっと漏れるのは無くなったけどポタポタ漏れます」との事


排水と給水のハイブリット漏水だった形です・・・


これには新人君もかなり気が滅入った様子です。

新人君  「ピンホール漏水についてGoogleで調べてみたんです」

クマ  「何かわかった?」

新人君  「賃貸管理クレーム日記の記事が上位表示されてるんです」

クマ  「・・・ 他の人が書いてるのでヒントになるような事ないの?」

新人君  「いや、クレーム日記の方が写真付きでわかりやすいですね」

水道業者さんだとピンホール漏水に関してさんざん対応していると思いますが、ホームページやブログで解説している人は少ないみたいです。


と、言う事で昨日は自分も作業服に着替えて新人君と業者さんと一緒に出動してきました。

DSC_0327点検口からスネイクカメラで覗くと濡れているのはユニットバスの付近だけのようです。








DSC_0348ワンルームのユニットバスは、一体化していて点検口以外はずしようがないので廊下側の壁側面で浴槽の下あたりの隙間部分を開口します。





この開口する作業が勇気いるものですが、一体型のユニットバス作るならせめて点検口をもう1か所設けるとかエプロン(側面カバー)が外れるようにして欲しいものです。


DSC_0353廊下の壁から内部を見ると、浴槽内の排水のトラップ下部あたりが濡れていましたが、通水試験の結果、排水には漏れが無い事がわかり、開口部から見えない部分の給湯管が一番怪しいと確定しました。





ここから先が大変で、手が届かない場所なので、穴の位置を確定するには時間が掛かりすぎます。


そんな時には既存の給水管をカットして新しい管を繋ぎなおすバイパス工事が選択肢となります。

8a053c81以前、原因個所が掴めず、共用廊下のパイプスペースから台所のキッチンまでかなりの長さでバイパス工事をやったことがありましたが、今回のは濡れている個所が限定されているので、そこまで大掛かりにはしなくても良さそうです。







DSC_0368今回は、浴室前廊下部分のフローリングをカットして給湯管を切断しました。

廊下部分が濡れていないので、点検口から廊下の間が問題個所と言う事です。





IMG_2341取り急ぎ、確認の為フレキ管にて繋ぎなおしてきましたが、一晩経った先ほど1階の状態を確認したところ、漏れはありませんでした。

念の為、金曜日に再確認して復旧作業に入る予定です。




そして、漏水の件が終了したら汚部屋のゴミ撤去をします。

その後、壁や床の張替ですので、結構長期化しそうです。

新人君には良い勉強になる事でしょう。

※ピンホール漏水対応のまとめはこちらでも確認ができます。


さて、本日は自社物件にゴミ置き場を設置する作業をしてきます。

物件を購入してから3年間、隣地にある上司S所有のアパートのゴミ置き場に捨てさせて頂いていたのですが、定年になる前に「きっちりして欲しい」との事で設置してきます。


肉体労働が終わってからは都内に行って、賃貸管理のプロフェッショナル2人と飲み打ち合わせしてくる予定です。

ではまた明日


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