今は書けません。

なんて感じでボカしてブログを書くことがあります。

さまざまな理由で今まで書けなかった話を書籍用に整理してみることにしました。


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自分なりに書けなかった​案件を​整理してみると

1.トラブル相手がブログを見たら逆上するかも知れない
2.当事者の対応がグレーゾーン
3.完全にアウトな対応をしている
4.悲しい話になってしまった
5.相手が恫喝・ゆすりの専門家
6.再現性の低い保険対応の話し 
7.良い思いをしすぎた話し
(思い付きで書いたので後ほど精査します) 

この仕事、たまにですが、変わった感覚を持った人の相手をしないといけない事があります。
 
賃貸管理系で言えば、建物や対応に問題があった場合​の​トラブルは「大家さんや管理会社が悪い」となる訳ですが、こちらも窓口になっている以上、丁寧な対応をしています。

そんな中で、お詫びをしたり損害について賠償する話をしていく過程で要求をエスカレートしてくる相手も中にはいる​も​のです。

​今日は、その中の一つ、「高級自転車が濡れて揉めた話」を書かせて頂きます。

2014年の2月15日、関東地方では半端でない大雪が降った後に、台風並みの大嵐が発生しました。

その際に、某管理アパートの2階が屋上からの漏水で全室水浸しになったのです。

BlogPaint鉄骨造のアパートなどで、よく見かける折半屋根と言って、金属が山型に折ってあるような屋根で、雪の多い地域だと完全に隙間を塞いであるのでしょうけど、このアパートは一定以上の水が屋根に溜まると隙間から漏水する状態になっていたのです。



 

屋根業者さんに聞いたところ、「30年くらい前の物は、そんなもんだよ」と、軽く言われてしまったのですが、この物件の他にも同様の対応をした案件が3件あったので、そうなのかも知れません。

しかしながら「そんなものです」なんて、室内が水浸しになった入居者さんに説明したって許してくれる訳もありません。

当時の自分が作成した報告書を読んでみると、「屋根の上に積もった雪が強風で壁を作り、水が流れなくなったところで大雨が降って室内に漏水した」となっています。

大変だったのが、入居者さん宅の損害なのですが、被害のあった3部屋中2部屋は、垂れて来た時間帯に在宅中で、急いで漏水箇所の下にバケツを置いたので、局所的な被害で終わったのですが、一部屋の方は、当社から「漏水している可能性がありますけど大丈夫ですか?」と連絡した際に、お仕事に出かけていて不在だった為、急いで戻って来てもらい部屋全体が濡れてしまった事を確認したのです。

この場合の対応は
 
1.被害の確認
2.お見舞いの言葉
3.復旧対応
4.被害の弁償 

となるのですが、この日は、朝から大雪被害の対応が続出で、午前中に連絡を受けたのに現地へ行けたのが夕方でした。

上記の1.2が遅れて、入居者さんが室内の水を拭き取り、処分する物をまとめている最中に自分が訪問したのですが、この段階で入居者さん大爆発・・・

元々、自然災害での不可抗力的な現象ですから、自分の責任ではありませんが、そんな態度をすれば、更に険悪な雰囲気になる事でしょう。

ひたすら、低姿勢で話を聞き、水浸しになった家電品や、衣類を写真撮影しました。

これがまた、入居者さんが驚く位の弁償請求をしてきます。

パソコン・テレビ・フィギア・おもちゃ等、濡れた(と主張する)物は全て弁償しろとの事です。

中でも、室内に大切にしまってあった高級自転車に関しても弁償しろと言ってきます。

クマ 「さすがに自転車は雨で濡れても大丈夫な物ですから弁償できませんよ」

入居者 「いや、絶対に弁償してもらう!」


ここから先で問題になるのが、「保険対応」です。

保険に関してもブログで書け無い事情を察して下さい・・・

まず、オーナーさんが入っていた火災保険は、施設賠償特約が無いどころか、一番ベーシックな補償しかできないタイプの保険でした。

オーナーの保険がダメだとわかったので、入居者さんに加入頂いている保険で対応できないか探ってみました。

結果、「保険会社が認めた賠償額で入居者さんへの補償はできます」と言ってはくれたのですが、「しかしながら、今回の漏水原因だと構造に問題があるとして、大家さんに求償させて頂きます」と結果として大家さんが賠償しろとの返答です。

当然ながら、そうならないように自分もいろいろ理屈を言って何とかした感じなのですが、問題は入居者さんの過大な被害請求です。

しばらくしてから保険会社へ提出する被害明細を書いてもらったのですが、例の自転車の被害は30万円と書いてありました。

入居者 「もし、私の主張する金額が保険で払えなかったら大家さんに払ってもらいますから」​

クマ 「いや〜 客観的に見るとフィギアとか自転車が濡れただけで価値が下がったってのは無理がありますよ」

入居者 「何を言ってるんですか! 問題がある建物のせいで私の財産が被害を受けたんだから弁償してくださいよ」

クマ 「こうなると平行線でしょうから、訴訟を起こして頂いた方がハッキリしますよ」

入居者 「いや、でしたら賃料で相殺してもらうので、家賃払うのやめます」

クマ 「・・・ 合意出来ない金額ですし、賃料払わなかったら滞納の問題になりますからダメです」

入居者 「保険会社の担当さんが、そう言う方法もあるって言ってたんです」

さすがに、そんな事を保険会社の担当さんが言わないと思ったのですが、会社に戻ってから念のため聞いて見たところ・・・

クマ 「私は、入居者さんには部屋の修理と、妥当な範囲の賠償をすれば良いと考えてますが、賃料で相殺できるとか言ったりしてませんよね?」

担当 「いや・・・ 入居者さん凄い剣幕でいろいろ言ってくるもので・・・一般論としてそう言う事もあるかと・・・」

クマ 「保険会社さんは、入居者さんの請求が妥当なのか判断するものだと思いましたけど、そう言う判断もするんですか?」

当然ながら、しっかりと意見を言わせて頂きました。

あまり保険会社の担当さんを責めたくは無かったのですが、自分もエキサイトしていたのかも知れません。

こちらも、保険会社が妥当だと判断した金額を支払ってくれれば、「その判断が全てだから要求には応じられません」との根拠にしたのですが、余計な事を言ってくれたものです。

この話の1週間後、保険会社の別の担当さんから支払額が決定したとの連絡がきました。

別担当 「入居者さんへの支払額は60万円ですので示談書を送らせて頂きます」

クマ 「え〜 入居者さんの主張する満額じゃないですか・・・」

別担当 「はい、入居者さんの申し出の通りとなりました」

クマ 「もしかして、その金額を大家さんに求償するってオチですか?」

別担当 「いえ、今回は建物の落ち度は無いと判断したので、求償はありません」


何かすごくラッキーだった感じですが、多分この時の大雪被害では保険会社さん大変だったのでしょうね。

「書けなかった話」、他にもありますので、自分の保管している報告書から復刻しておきますが、やっぱり書きにくいものです・・・

ではまた明日


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